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ネギま!のこのせつ好きのダメサイト。
Bot out 6
このせつ長編
「Blot out 6」
「とりあえずこれを飲んで落ち着くです。」

目の前に出された濁った、禍々しい色のジュース。
ここは夕映の部屋。
そんなにひどい顔をしていたつもりはないのだが、
廊下で何故かびしょぬれ(雨で濡れていたらしい)のクラスメイトが呆然と突っ立っていたら、とりあえず介抱しようと思うものは普通の感覚だ。
私はその一般常識の元、ここに連れてこられた。

「寒くない?」

横から声をかけるのどか。
濡れて使い物にならなくなった木乃香のタオルではなく、ふかふかのタオルを渡してくれた。

「ありがと。」

のどかはふんわりと笑ってくれた。
濡れていた衣服を着替え・・・そういえば本日2回目の着替えだ。
それを済ませて、部屋にそのまま居座って、現在私はちょこんと大人しくソファーに納まっている。

「・・・・・このかさんがこの様な状況になるということは、やはり刹那さんが関係してるのですね?」

自分のジュースを冷蔵庫から取り出して、木乃香の正面に座った夕映は疑問を投げかけた。
直球、ストレート。

「ちが・・・・」
「こんなになったこのかさんを普段なら刹那さんがほって置かないから・・・」

のどかに遮られて、私は口を紡ぐ。
刹那以外の原因を挙げようとしても、自分で考えているというのに何も挙げられそうにもなかった。
私は結構単純に構成されているらしい。
弱々しく笑う。

「・・・そうやね。」

やっぱりその種類は苦笑いというもの。

「話したく無ければいいのです。ただ・・・これは私個人の勝手な意見ですが、溜めておくのは良くないと思うのですよ。」
「話たくないんやなくて・・・・!!」

夕映達には悪いが、正直誰にも話す気力はなかった。
これは自分達の問題だから。
きっと疲れていたから、
中々にずかずかと踏み込んでくる彼女の言葉に苛立ちを覚えて、
私は少し捻くれていて。
とりあえず心配してくれる彼女には‘本当は話したい’という意思を見せておく。

「・・・・・考えがまとまらないだけなんよ。」

とりあえず事実だけを伝えた。
話が纏まらないのは本当。何を話してよいのやら。
私の中身はぐちゃぐちゃなブラックボックス。

そんな様子を見て目を合わせて苦笑いをする二人。

「・・・・・言葉が足りなかったようですね。」

笑いながら困った顔をしている夕映の代わりのどかが口を開く。

「私たちに話してって言ってるんじゃなくて・・・・せつなさんにだよ。」
「え?」

思わず聞き返してしまったが、彼女は微笑んだままだ。
相談をさせようとしていたのではなかった。
彼女たちは・・・・
私はその言葉を飲み込んで彼女たちをもう一度見つめる。
とても申し訳ないと思ったから。

「・・・・ごめん。」
「ううん、おせっかいしてごめん。このかさんは一人で戦う気だったのにね。」
「・・・・・・・・・・。」

何のプレッシャーだ、この二人は・・・・。
悲劇のヒロインよろしく、弱弱しく泣きそうな私を見ていたのに。
色々な表現をすっとばして、へらへら笑うしかないじゃないか。

机の上のグラスをとって、ぐいっと飲んだ。
ちょっと、私らしくない行動だけど。

出された飲み物はなにやら不気味な、どんより、というのが相応しい色をしていたが、
一気に飲んでみると意外とあっさりとしていた。
突発的な行動を部屋の主達は少し驚いたように見つめていて、
でもそれが、私のすっと気分を軽くしてくれた気がした。

「・・・・・マイブームの抹茶ミントオレンジです。」
「・・・・・。」

ぼそりと言われた夕映の言葉と、後からこみ上げてくる何かと・・・商品名で、
この気分はジュースのおかげでないことは確かに分かった。
喉に絡みつく嫌な後味。
でも、今の私には調度いい。

「・・・・・うん、行ってくる!」

吹っ切れた私は直情的な感情に任せることにした。
だって、人間、勢いが大事なことが多々あるからね。

「いってらしゃい。」
「・・・です。」

ひらひらと手を振るのどかと紙パックを手にする夕映が背中越しにいた。

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2007/05/30(水) 22:19:19 | 楓の箱リロLive対戦日記
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